(法律コラム:労働)2018年4月まで、あとわずか!「無期転換ルール」が始まります
2012年8月に労働契約法が改正され、「無期転換ルール」が新設されました(18条)。
これは、雇用期間の定めがある雇用契約(有期労働契約)が反復更新されて通算5年を超えた場合、労働者が使用者に対し、期間の定めのない雇用契約(無期労働契約)への転換を申し込めば、当然に、契約が有期から無期へ転換されるというものです。
この条項は、2013年4月1日から施行されましたので、同日以降に開始した有期労働契約が対象となります。
そのため、施行日から通算5年となる2018年4月以降、この条項の対象となる事案が数多く生じることは間違いありません。
有期から無期に転換することによって、労働者は、雇用が安定し、安心して働き続けることができます。
積極的に転換を求めましょう。
5年を超える日が含まれる契約期間中であれば、申込みが可能です。
申込みは、口頭で行っても法律上は有効です。
ただ、口頭の場合、後日「言った」「言っていない」という争いになる可能性もありますので、できれば書面で申込みを行いましょう。
無期契約転換後の労働条件は、就業規則等で定めがある部分を除き、直前の労働契約と同一の労働条件となります。
(弁護士村松いづみ)