(法律コラム・離婚)試行的面会交流
「試行的面会交流」というのは、別居中の非監護親から監護親(子どもと一緒に暮らしている親)に対し、子どもと面会したいという調停や審判が申し立てられた場合、家庭裁判所が、その手続きの中で、非監護親と子どもとの面会の様子や状態を知るなどの目的のため、非監護親と子どもとが「試しに」面会することを言います。
京都弁護士会では、2013年4月16日、京都家裁から裁判官と調査官に来ていただき、「試行的面会交流」の研修会を行いました。
試行的面会交流の方法は、家裁の中のプレイルームという部屋で行う方法と外で行う方法とがあり、いずれも家裁の調査官が立ち会います。
京都家裁のプレイルームは、6畳くらいの広さの部屋で、おもちゃやぬいぐるみ、ゲームなどがたくさん置いてあって、子どもと親とが一緒に遊べるようになっています。
そのプレイルームは、隣の部屋からガラス越しに様子を見ることができます(プレイルームの方からは見えません)。
また、京都では、紅葉で有名な永観堂の協力をいただき、永観堂の中で試行的面会交流が行われる場合もあります。
子どもの面会交流は、親同士の感情的な対立のもとで、なかなか話し合いが進まないこともありますが、子どもにとって何が一番利益になるのかを考えて決めなければならないと思います。
(弁護士村松いづみ)