(法律コラム・離婚)浮気の調査費用の請求
これまでの本コラムで、配偶者の浮気調査で探偵さんを利用することについて、数回書いてきました。
大切なことは、探偵さんを頼む場合には、どのような仕事を依頼して、いくら払うのか、それは結果についての文書作成代も含むのかなど、しっかり説明を聞いた上で契約することです。
多額の調査費用を支払っても、証拠が取れなかったり、探偵さんに慰謝料などを上回る調査費用を支払うことになれば、探偵さんに頼んだ意味がありませんものね。
そこで、裁判所が、探偵の調査費用について、損害として認めているのかどうか調べてみました。
判例は、浮気の証拠をつかむために探偵に頼むことが必要だった場合には、調査費用を損害として認めているようです。
ただ、損害として認められた場合でも、その金額は、調査費用の全額ではなく、裁判所が「相当」と判断した金額となります。
例えば、東京地裁2013年5月30日判決では、調査費用207万9000円のうち、裁判所が損害として認めたのは10万円でした。
(弁護士村松いづみ)