(最新法令・その他)改正ストーカー規制法・改正DV防止法成立
相次ぐストーカー殺人事件などを防ぐため、つきまといや、同居する恋人間の暴力への対策を強化する改正ストーカー規制法と改正DV防止法が、6月26日成立しました。
ストーカー規制法の改正は、2000年の成立以来、初めてです。
ストーカー規制法の主な改正点は次のとおりです。
①しつこいメールを「つきまとい」行為に追加
②被害者の住所地だけでなく、加害者の住所地などの警察や公安委員会も警告や禁止命令を出せるようにする。
③警察が警告を出したら、速やかに被害者に知らせ、警告しない場合は、理由を書面で通知するよう義務化、など。
DV防止法は、現在は、事実婚を含む配偶者や元配偶者の暴力に限っている対象を、「生活の本拠を共にする交際相手からの暴力」にも準用します。恋人と同棲している場合にも適用されるわけです。同居期間は問わず、同居解消後に暴力を受けている被害者も対象となります。
ただ、いずれにしても、警察が被害者の訴えをきちんと取り上げて対応してくれなければ、どのような法律ができても、「手遅れ」という事態が発生するやもしれません。
警察の機敏な対応が重要です。
(弁護士 村松いづみ)