(最新判例:少年・刑事)GPS捜査は違法(名古屋高裁)
裁判所の令状なしに捜査対象者の車にGPSを取り付けた捜査の違法性をめぐって、裁判所の判断が分かれています。
2016年6月29日、名古屋高裁は、窃盗事件について、令状を取らなかった愛知県警の捜査を違法と判断しました。
GPS捜査の違法性を明確に指摘したのは、高裁段階では初めてです。
(2016年6月30日付け京都新聞朝刊)。
判決は、捜査の終わりを定めず3ヶ月半で1653回、位置検索していたことに触れ「プライバシー侵害の危険性があり令状が必要だった」と判断しました。
なお、GPS捜査をめぐっては、今年3月、大阪高裁は「重大な違法はなかった」と判断しました。
警察が一方的に捜査対象者と判断すれば、自分の知らない間に車にGPSがつけられている・・・
考えてみれば怖い話です。
(弁護士村松いづみ)