(最新判例:労働)育児休業取得で昇給なしは「違法」(大阪高裁)

 

京都市内の病院に勤め、3ヶ月の育児休業を取得した元看護師の男性が、勤務先の医療法人から昇給や昇格で不利益な取り扱いを受けたとして、その違法性が争われた訴訟で、大阪高等裁判所は、7月18日、昇格についての違法性を認めて慰謝料15万円の支払を命じた一審の京都地裁の判決を変更し、昇給させなかったことも違法と判断し、約23万円の支払を命じました(2014年7月19日付け京都新聞朝刊)。

 

育児休業法は、育児休業の申し出や取得したことにより、労働者を不利益な取り扱いをしてはいけないと定めています。

不利益取り扱いとは、解雇することはもとより、契約更新拒否、降格、減給などがあげられます。

しかし、この事件の職場には、育休を3ヶ月以上取ると、翌年度は昇給を認めないという就業規則がありました。

 

高裁判決は、「合理的な理由なく育休者に不利益を課しており、育休を取る権利を保障した育児・介護休業法の趣旨を失わせる」として、昇給が遅れた1年10ヶ月間について、当時の給与・賞与の合計額と、昇給していた場合の合計額の差額約8万円を一審判決の賠償額に上乗せしました。

 

(弁護士村松いづみ)