(最新判例:労働)医師の年俸に「残業代」は含まれず(最高裁)

 

医師(勤務医)の年俸に残業代が含まれているかが争われた訴訟の判決で、最高裁は、2017年7月7日、「含まれていない」と判断しました(2017年7月8日付け京都新聞朝刊)。

 

原告は、40代の男性医師で、2012年4月から、年俸1700万円の雇用契約で神奈川県の私立病院に勤務していましたが、1日8時間の法定労働時間を超えて働いても、残業代は全く払われませんでした。

病院側は「残業代の一部は年俸に含まれていた」と争っていました。

 

しかし、判決は、残業代にあたる額が不明確なまま定額の年俸を支払う病院の規定では「残業代を支払ったとはいえない」と結論づけました。

 

(弁護士村松いづみ)