(最新判例:労働)マタハラ裁判、「妊娠降格は違法」(広島高裁)
当コラム(2014年10月24日付け)でもご紹介しましたが、
広島市の病院に理学療法士として勤務していた女性が妊娠を理由に降格されたことが男女雇用機会均等法に反するかが争われ、2014年10月23日、最高裁が初めて違法と判断しました。
そして2015年11月17日、その訴訟の差し戻し控訴審判決が広島高裁でありました(2015年11月18日京都新聞朝刊)。
広島高裁は、女性に対し慰謝料を含め175万円の賠償を支払うよう病院側に命じました。
最高裁は、妊娠による降格は原則禁止で、許される例外としては、自由意思による同意か業務上必要な特段の事情がなければ違法無効という判断を示していました。
それについて、広島高裁は、いずれも認められないとし、「病院は、使用者として女性労働者が母性を尊重し職業生活の充実の確保を果たすべき義務に違反した過失がある」と判断しました。
最高裁判決が下されてから1年以上が経過し、厚生労働省は、マタハラ防止に本腰を入れ始めましたが、マタハラ被害はあとを絶ちません。
使用者に対する行政の強力な指導やルール作りが早急に求められます。
(弁護士村松いづみ)