弁護士村松いづみのblogマチ弁の日々

除夜の鐘

 

札幌市にある大覚寺という寺が、市民の「うるさい」という苦情を受けて、今年初めて除夜の鐘を中止にするという新聞記事を目にした。

 

京都にも有名な大覚寺があるので、ネットで調べてみると、2016(平成28)年から除夜の鐘は休止していると書かれてあった。ただ、理由は何も書かれていなかった。

 

除夜の鐘は、年末恒例の伝統行事。

「うるさい」?

最近の建物は密閉性が高いので、子どもたちの「火の用心」の声さえ聞こえないよねと、先日友達と話していたばかりだったのに・・・「鐘の音」そんなに聞こえる?

 

いつも録画して観ているテレビ朝日のドラマ「やすらぎの刻~道」。

先週は、戦争で寺の鐘が没収されたため今は鳴らない除夜の鐘の音、それを懐かしむ祖父母を喜ばせようと、孫達が村のスピーカーから除夜の鐘の音を鳴らすというサプライズを仕掛け、戦争の中を生きた村人達は涙、涙の場面であった。

 

長い時代ずっと続く除夜の鐘には、今年1年なんとか過ごすことができた、あの時は誰々と一緒に聞いた・・・などの思いがわきあがる。

 

除夜の鐘は、続いてほしいと私は願う。

 

 

「仕掛学」(松村真宏 著)を読んで

 

世の中には、面白い学問があるもんやなあと思う。

テレビと新聞(2019年12月18日付け京都新聞夕刊)で知った「仕掛学」。

面白いと思ったので、本まで買って読んでしまった。

「仕掛学」の研究者は、大阪大学の松村真宏教授。2011年に提唱された。

 

「仕掛け」とは・・・

 

京都でよく見かけるのは、塀の下の方に付けてある小さな鳥居。これがあると、立ち小便や犬の散歩中に塀におしっこをかけたりできない。小便禁止の「仕掛け」である。

 

 

駐輪場に線が引かれていると、それを横切るようには自転車を停めにくく、つい線に沿って停めてしまう。駐輪場が整理整頓できる「仕掛け」である。

 

おもちゃを入れるゴミ箱の上にバスケットボールのゴールネットを設置すると、思わず狙いをつけて、おもちゃを投げてシュートしたくなる。結果的に、おもちゃがゴミ箱に片付く「仕掛け」である。

 

エスカレーター横の階段にピアノの鍵盤が描かれており、階段を利用すると、ピアノの音階が鳴る。階段を利用して楽しみながら運動ができるための「仕掛け」である。

 

男性用の小便器に「的」を貼ると、つい狙いたくなり、的は飛散が最小になる場所に貼られているので、トイレを綺麗に使う「仕掛け」である。

 

「~は禁止」「整理整頓」「健康に良いから階段を上る」など、頭ではわかっていても、なかなかそのようには行動出来ないのが人間の性というものであろうか。

しかし、「仕掛け」は、無理矢理行動を変えさせるのではなく、つい行動を変えたくなるように仕向けるアプローチなのである。

 

但し、仕掛けは悪用することもできる。

松村教授の「仕掛け」は誰かが不利益を被ったり、不快な思いをさせるような仕掛けは想定されていない。

 

本は、次の3章から展開されている。

1章  仕掛けの基本

2章  仕掛けの仕組み

3章  仕掛けの発想法

 

仕掛けの発想で大事にしたいのは、実現可能性。

その例として、アメリカのNASAは、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した時、10年の歳月と120億ドルの開発費をかけて、無重力でも書けるボールペンを開発した。

一方ロシアは鉛筆を使った。

松村教授は、問題に直面した時、技術に詳しい人ほど技術にとらわれてしまい、使う必要のない技術をわざわざ使って簡単な問題を難しく解決しようとしている、と述べる。

仕掛けを作る際に、本質を見失っていないかを常に心に留めておくべきである。

 

松村教授は、世界は仕掛けにあふれているが、仕掛けに気づかないことも多い、と述べる。

 

これからは、「仕掛け」を探しながら町中を歩けば、また歩くことも一層楽しくなるような気がしている。

 

 

 

 

 

 

メリー・クリスマス!

 

最近、友達になった小学生の女の子(依頼者の娘さん)から、クリスマス・カードが届きました。

カードの絵は、東京オリンピックの入場行進です。

但し、行進しているのは、全員がサンタクロース。

おもろいやないの。

 

 

クリスマスと言っても、特に何もしませんが、ちょっと幸せな気分になりました。

 

12月初めから事務所の受付カウンターに飾っていたクリスマス・オーナメント。

明日には片付けます。

 

 

セクハラ被害者、伊藤詩織さんの勇気に勝利判決が!

 

(女性弁護士の法律コラム NO.250)

 

ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏から2015年4月に性的暴行を受けたとして損害賠償を求めた裁判の判決言渡しが2019年12月18日にありました。

東京地裁は、伊藤さんの主張を全面的に認め、「合意のないまま性行為に及んだ」として、山口氏に対し330万円の損害賠償を命じました。

山口氏が伊藤さんに起こしていた名誉毀損の裁判は棄却されました。

 

1989年に日本で初めてセクシュアルハラスメント訴訟が福岡で提訴されました。

その後、セクハラに関する法律もできましたが、29年経った今も、セクハラによる被害は後を絶ちません。

伊藤さんは、自らの性的被害を公表し、実名で顔を見せて、被害者を取り巻く環境も含め、社会に対し問題提起を行いました。

そして、それが、同じく被害を受けた女性たちも声を上げる「#MeToo」の運動へ広がっていきました。

 

それにしても、昨日から腹立たしいのは、「私は法に触れる行為は一切していない」「(性被害者は)笑わない」「すぐに控訴する」などと述べる山口氏の会見です。

加害者男性が必ず述べる言葉が「合意があった」「合意があったと思っていた」です。

そして、性被害を受けた者は、いつも下を向いて泣いていなければならないのでしょうか。

 

更に、伊藤さんの事件で忘れていけないのは、裁判所が逮捕状を発布したにもかかわらず、それが警察の上からの圧力で取りやめになったということです。

 

2015年4月3~4日にかけて事件が発生し、伊藤さんは9日には高輪署に相談し、30日には告訴状が受理されました。

その後、東京地裁は山口氏の逮捕状を発布したため、高輪署は成田空港で帰国する山口氏を待ち構えていました。ところが、当時警視庁刑事部長だった中村格(いたる)氏(現、警察庁長官官房長)が「本件は本庁で預かる」として、急遽、逮捕が取りやめになってしまいました(週刊新潮2017年5月25日号)。

逮捕状が発行されているのに、その執行がストップとなるのは異例のことです。

この問題は、過去、国会でも取り上げられ、「『準強姦罪逮捕状執行停止問題』を検証する超党派の会」がヒアリングを行っており、その中で、中村氏はこの事件の一件記録を読まないまま執行停止を命じたことが明らかになっています。

中村氏は、警視庁刑事部長になる前、2015年3月まで菅義偉氏の秘書官を務めており、安部首相や菅官房長官、中村氏と懇意だった山口氏が官邸に助けを求めたのではないかのマスコミ報道もあるようです。

 

山口氏が裁判で争いを続け、声高に自分の言い分を言えば言うほど、自身はもっと墓穴を掘り、「#MeToo」運動は更に盛り上がっていき、日本における被害女性に対する後進性がもっと浮き彫りになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

福島家裁会津若松支部に行ってきました

 

12月16日、福島家庭裁判所会津若松支部へ行ってきました。

現在、係属中の事件について、調査官による調査があったからです。

 

とにかく遠い。

東京駅から東北新幹線に乗り換え、郡山駅で下車して、更に磐越西線に約1時間乗ります。

京都からだと半日がかり。

会津若松は、白虎隊で有名ですね。

それとNHKの大河ドラマ「八重の桜」の新島八重の出身地でもあります。

 

裁判所は、鶴ヶ城の真ん前にあります。

調査官との面談時間まで少し時間があったので、鶴ヶ城を見学することにしました。

 

 

 

期日を決める時、調査官に「12月16日頃はもう雪が降っていますか?」と尋ねると、「降るかもしれませんね」という返事でしたが、16日は、例年よりはまだ暖かいとのことでした。

それでも、京都よりは、約5度程気温は低く、快晴でしたが、寒さが身にしみました。

 

城のお堀の水には、薄い氷が張っていました。

 

 

鶴ヶ城。

昭和40年に再建築されたそうです。

 

 

城を見学した後、家裁へ。

地裁も簡裁も同じ建物です。

元会津藩家老の屋敷跡に建っているとのことです。

 

 

 

長い1日でした。

 

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