弁護士村松いづみのblogマチ弁の日々

何十年ぶりの入院そして手術

 

11月24日(土)の午後、自転車でこけてしまった。

左前腕が動かない!(アチャー!)

もしかしたら折れたかも・・・嫌な予感。

夕方、救急外来に駆け込んだ。

救急医からは「骨折してます」「手術が必要となると思う」と告げられ、とりあえず外側から骨の位置を元に戻してもらい(整骨)、ギプスで固定してもらい帰宅した。

 

11月26日(月)に病院であらためて診察を受けた。

やはり「手術が必要」との診断。

その週の仕事の予定をキャンセルすることは困難と思われたので、翌週12月3日(月)に手術を受けることにした。

その週は、痛々しい(?)姿で裁判所に出かけたりしたが、腕は固定されていたので、不思議と痛みはあまり感じなかった。

左腕だったことが不幸中の幸いで、事務員さんにも助けてもらいつつ、仕事は右手だけでパソコンを打ち、家事もなんとか右手でこなした。

 

手術の説明なども受けねばならず、11月30日(金)に入院。

これまで家族が入院して付き添ったことは何度もあったが、自分自身は、中学2年の盲腸の時以来。

人生の束の間の休息と考え、パソコンは持参しなかった。

 

割り当てられた大部屋(4人部屋)には、他の入院患者はおらず、12月2日(日)の午後までは一人だった。

広い部屋に1人でいるのもかえって淋しいものだが、テレビもほとんど観ず、おかげで手術までに文庫本の小説2冊を読み終えた。

デイルームに行くと、他の入院患者の女性らがおしゃべりをされていて、酔っぱらって、階段から落ちた、窓から落ちたなどと聞いて、つくづく世の中には色んなことが起きるものだと思った。

 

食事は手術前日の2日まで、水分摂取も当日3日午前9時までだった。

午後2時半、手術室へ。

台に横になり、「心電図と脳波を測ります」と言われた後は記憶がない。

目を開けたら、手術は終わっており、部屋に戻っていた。午後6時前。

左腕は、麻酔が効いており、痛みもないが、全く動かず、感覚もない。

 

翌4日朝、左手の指の感覚はなんとなく戻ってきているようだが、肘周辺の筋肉の感覚が全くなく、自分の意志で前腕を動かすことができない。

このまま曲げ伸ばしが出来なくなってしまうかも・・・などと不安になる。

午後になって、やっと指も肘も感覚が戻って来た。

また、ベッドから起き上がって歩くこともできた。

夕方、主治医が来られ、5日朝の退院が許可された。

 

そして、12月5日退院となった。

午後からは事務所に出かけ仕事。

 

「あの時あそこに行かなければ」など後悔がよぎるが、そんなことを嘆いても時間は元には戻らない。

左手が動かないというだけで、日常生活がいかに不便か不自由かが実感できた。

周囲の人の助けや健康のありがたさを痛感した。

これも人生の勉強。

 

さあ、これからは、リハビリに励もう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ツバキ文具店」(小川 糸著)を読んで

 

「日々是好日」を読むと抹茶が飲みたくなり、「ツバキ文具店」を読むと手紙が描きたくなる・・・本ってすごい!

季節の変化、鎌倉の人々とのふれあい、代書を依頼する客に寄り添おうとする主人公の思いが描かれ、時がゆっくり流れ、気持ちが穏やかになる。

 

主人公雨宮鳩子は、鎌倉で文具店を営みながら、代書屋も営んでいる。

祖母にあたる先代から引き継いだ家業である。

幼い頃から祖母に「書」を厳しく教えられ、そんな祖母に反発し、死に立ち会うことすら拒否したが、今は代書屋を引き継いでいる。

 

鳩子の代書は、客から依頼された中身によって、字体、筆記具、紙、封筒、切手までもを変えるというもの。

その変化が面白い。

 

最後は、祖母の思いと鳩子の思いが書によって交錯する。

 

この「ツバキ文具店」は、テレビドラマになったようだが、残念ながら私は観なかった。

先日亡くなった女優江波杏子さんが隣人のバーバラ婦人役だったようだが、適役だと思った。

 

 

 

 

まるかつ無料食堂(奈良県)

 

今朝のNHKの7時のニュースで報道された、奈良市にある、とんかつ屋さん「まるかつ」食堂。

子ども食堂ではない。

普通のとんかつ屋さん。

その普通のとんかつ屋さんが、今年5月から、お金のない人には、食事を無料で提供しているというから、やはり普通のとんかつ屋さんではないようだ。

 

店には、こんな張り紙が。

「もしどうしても、お腹がすいても、お家にお金がないときやお子さんにおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいのにご事情があってむずかしいときなどはコソッと店長に相談してください」

「そのときは、店長のおごりで、コソッと無料でお腹いっぱい食べてもらいます」

「世の中お互い様ですので、お代は出世払いでもいいですし、忘れてもらってもいいです。少しでも元気を出すきっかけになればうれしいです。」

 

店長は金子さん。こんな人が世の中にいるんだなあ・・・。本当に頭が下がる思い。

 

そして、この「まるかつ無料食堂」のことはSNSで広がり、金子店長を応援しようと、店には、(お金を払う)お客さんもたくさん訪れているらしい。

 

私も、金子さんを応援するために、「まるかつ」のとんかつを食べに行ってみたい。

 

 

 

 

「国境なき助産師が行く」(小島毬奈 著)を読んで

 

本屋さんに行くのが好きだ。

若者の間では、最近、普通の本屋さんのことを「リアル書店」と呼ぶ。

ネットで本を注文する「ネット書店」との対比でこう言うらしい。

そしてアナログ派の私が訪れる本屋は専ら「リアル書店」。

時間がかかっても、本屋さんの中をブラブラめぐり、「面白そう」とたまたま手に取った本に思わぬ出会いがあったりして、楽しい。

 

先日、本屋さんで見つけたのが「国境なき助産師が行く」という本。

「国境なき医師団」なら知ってるけど・・・

 

「国境なき医師団」(MSF)は、1971年、フランス人の医師を中心につくられた国際的なNGOで、医療や人道援助を行っている。

1999年にはノーベル平和賞を受賞した。

一口に「国境なき医師団」と言っても、その中の職種は多岐にわたり、医療職では医師だけなく看護師、助産師、薬剤師、臨床検査技師も、非医療職では物流管理や建設などのロジスティシャンや、人事・財務などのアドミニストレーターなども含まれる。

本の著者小島さんは助産師でスタッフの一人。

小島さんは、1984年生まれの女性で、2014年から「国境なき医師団」に登録されている。

医療のない場所や危機のある場所にどこにでも駆け付け、緊急医療援助活動を行っており、そこに自ら参加するスタッフには本当に頭が下がる思いである。

 

でも、私たちが日頃のニュース報道で知る紛争地域の人々や難民の生活などは、ほんの一部であり、まして国境なき医師団がどのような活動をしているかなども全く知らない。

 

この「国境なき助産師が行く」という本を読めば、少しは紛争地域の現状やMSFの活動がわかるかもしれない、そんな思いで読んでみようと思った。

 

小島さんは、2014年3月から2017年9月までの間に、パキスタンの病院、イラクのシリア人難民キャンプ、レバノンの難民キャンプ、地中海難民ボート、南スーダンの国連保護区で働いた。

充実した設備もなく、言葉もわからない、文化も宗教も違う、教科書では見たことがないような症例がどんどん運ばれてくる・・・・

現地スタッフとの意思疎通に困難が伴うことはもとより、小島さんのように多くの海外から派遣されてくるスタッフ同士の意思疎通も大変。

とても想像できない世界だ。

 

中でも、アフリカ大陸から海を渡ってヨーロッパへ向かう難民の実態は壮絶である。

2016~17年だけで8000人近くの難民が、リビアからイタリアに向けて地中海を渡る途中に命を落としている。

リビアからイタリアのシチリア島へは大型船でも2日はかかり、粗末なゴムボートなどで渡れるはずもなく、それら難民を救助する地中海捜索救助船の中で、2016年11月から2017年2月まで、小島さんは働いた。

 

難民救助後は、救急処置はもとより、食事の用意からトイレ掃除まで、お産以外の業務にも従事する。

また、船ではたった一人の助産師として何人もの妊婦検診を行うが、妊婦の半数は売春やレイプからの妊娠だったという実態。

 

小島さんは、思う。

同じ地球で、同じ時を刻んでいるのに、たまたま生まれた国が違うだけなのに、どうして世界はこんなに違うんだろう。

日本という国に生まれ、自由に行動する権利が私にはありました。そして、世界を見ると、それは誰もが持っている権利ではないとわかりました。

 

折しも、シリアで拘束されたフリージャーナリストの安田純平さんが解放されて帰国し、またしても、ネット上では、自己責任論が炎上しているとのこと。

でも、日本では想像できないような、海外で今、起こっている事実を誰かが伝えてくれなければ、私たちはそんな実態を知ることすらできないと思う。

 

実態を知っても、何か大きな貢献ができるわけではないが、それでも私たちができることは、きっとある。

 

※この本の印税の一部は、地中海救助船で働く市民団体「SOSメディテラネ」にあてられるとのことです。

また、「小島毬奈」でネット検索すると、いくつかのサイトで、写真も含め、彼女が書いた海外の実態を読むこともできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅葉の蛇谷ケ峰(じゃたにがみね) そして人助け

 

前日(27日)、10月28日(日)の天気は快晴ということがわかったので、紅葉と展望を期待して、急遽、滋賀県にある蛇谷ケ峰(じゃたにがみね。902M)に登ることにした。

 

蛇谷ケ峰は、滋賀県の山で、比良連山の北端にある。

これまで武奈ヶ岳から蛇谷ケ峰まで縦走し、滋賀県朽木の「想い出の森」に下山するというコースを2度程歩いたことがあった。

今回は、朽木スキー場からの登山コースを登ることにした。

 

朽木スキー場に着くと、登山者らしい車が1台停まっているだけだった。

最初、登山口がどこかわからなかったが、先に来ていた登山者2人が山の方向へ入っていったので、そこが登山口だと気が付いた。

登山口は、ゲレンデに向かって下の右側にあり、「さわらび草原」という大きな木の看板が立っていた。

 

登山道は広いジグザグ道で、歩きやすかった。時折、木々の間から琵琶湖を望むこともできた。

木々は紅葉していたが、あまり鮮やかではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先行する二人の登山者は老夫婦のようで、妻だけがリュックを背負い、夫はダブルストックを突きながら、ヨロヨロと登っていた。

二人を追い抜いた後に、後方から、夫が「ジグザグ道でつまらない」と言い、妻が「高齢者にはピッタリ」と言う会話が聞こえてきて、私も体力が落ちてきているため、内心「そうだ、そうだ、ラクチンで良い登山道や」とつぶやいた。

 

山頂は、広々としており、快晴の青空のもと、360度の展望を楽しむことができた。

 

 

 

以前、蛇谷ケ峰まで縦走してきた武奈ヶ岳。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

琵琶湖遠望

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山頂で昼食を作って食べて、1時間20分ほどのんびりしていた。

その間に、老夫婦も山頂に到着し、昼食を食べ、先に下山して行った。

 

上りは、朽木スキー場ゲレンデ下のさわらび登山口から出発したが、下りは、上ってきた登山道の途中の分岐からスキー場ゲレンデ上部につながる登山道を下りる予定にしていた。

 

山頂から少し下っていると、老夫婦の妻の方が一人で戻って来て「老人と会いませんでしたか?」と尋ねられた。

その地点までは1本道だったので、「誰にも会わなかった」と答えると、妻は、そのまま来た道を下りていった。

「おとうさんと、はぐれちゃったんかなあ」と少し心配になった。

 

分岐に着き、看板には、左方が上って来た道で「さわらび草原へ」、右方は「スキー場へ」と書かれていたので、右の登山道を進んだ。

 

ところが、「スキー場」への登山道を少し進むと、すぐに道が不鮮明となり、テープだけを頼りに、急な斜面を下りなければならず、「雨乞岳の二の舞や~」と不安になり、こちらのコースに来たことを後悔した。

それでも、テープを見つけながら注意深く下りていくと、そこに、なんと老夫婦の夫がうずくまっており、「2回転んだ」らしく、瞼や額から血を流していた。

ストックを持っていただけで、荷物は何も持っていなかった。

 

妻が先に行ってしまい、分岐の所で、上りはスキー場下部から上ってきたから看板の「スキー場」の方向へ下りたそうで、出会った時点までは、まだ上ってきた道を下りていると思っていたようだった。

すぐに妻に電話するように言うも、電話はコールだけでつながらなかった。

 

年齢を尋ねると、「82歳」と言う。登山も10年ぶりとのこと。

もとより放っておけるはずもなく、テープを頼りに一緒にゆっくりと下山することにした。

途中で妻にも電話連絡がついた。

 

何度も立ち止まったり、時々転倒しそうにもなり、ケガした箇所が「痛い」とは言っておられたが、なんとかスキー場の上部の登山口まで下りることができ、そこまで汗をビッショリかきながら迎えに来た妻と無事合流することができた。

 

このコースは、ほとんど登山者が利用しない登山道で、しかも帰宅後ネットを読むと、蛇谷方面に道迷いした人もいるようで、この男性を見つけたことは幸運だった。

 

高齢者の登山事故が増加しているが、実際に「助けた」という経験はこれまでになく、登山事故というのはこういうふうに起きるんだなと実感するとともに、役に立てて本当に良かったと思った。

 

 

 

 

 

 

 

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