(法律コラム:離婚)自分の子どもでも連れ去ると誘拐となる場合があります

 

最近の報道で、実の娘2人を連れ去るなどしたとして、父親とその両親ら計5人が未成年者略取罪等の疑いで警察に逮捕されたという記事がありました。父親は離婚調停中だったようです。

 

夫婦のどちらかが子どもを連れて別居し、離婚の協議になると、子どもの親権者をどちらにするかで争われることはよくあります。

そして、子どもを監護していない方の親は、「子どもの勝手に連れて行った」として、子どもを実力で連れ戻すということも起こります。

 

報道されたケースでは、このような場合に、たとえ自分の子どもであっても、そして離婚が成立しておらず父親がまだ親権者であっても、「誘拐」の疑いがあるということで逮捕されました。

 

これまでに最高裁(平成17年12月6日付け判決)は、保育園から帰宅する途中に子ども(2歳)を奪い、未成年者略取の罪に問われた親権者である被告人について、子どもの監護養育上現に必要とされるような特段の事情は認められないから、その行為は、親権者によるものであるとしても、正当なものということはできないと判断しました。

また、行為が粗暴であったことや、子どもの年齢、略取後の監護養育に確たる見通しがなかったとして、「家族間における行為として社会通念上許容され得る枠内にとどまると評することもできない」とも判示しました。

 

ただ、実際には、このようなケースについて、どこの警察でも捜査に着手するかは不明です。