(法律コラム:その他)高齢親の「囲い込み」に賠償命令(東京地裁)

 

高齢になった親を持つ子どもが、親と他の兄弟姉妹などとを会わせないトラブルが増加しています。

これは「囲い込み」と呼ばれており、親の財産取得や処分が目当てであったり、相続が絡んでいたりする場合もあります。

 

東京地裁は、当時80代の母親を自宅から連れ出した長女と次女が、三女と母が会うことを拒み続けるのは不法行為にあたるとして、2019年11月22日、長女らに対し、110万円を三女に賠償するよう命じる判決を言い渡しました(2019年12月28日付け京都新聞夕刊)。

 

裁判所は、判決理由で、「親と面会交流したいという子の素朴な感情や、面会交流の利益は法的保護に値する」とし、合理的理由なく拒めないと指摘しました。

 

また、横浜地方裁判所は、長男が両親の財産を処分してしまう動きを察知した長女が施設にいる親と会おうとしたところ、長男が反対したため、施設が面会を認めなかった事件について、2018年6月27日、「長女と両親との面会を妨害してはならない」という仮処分決定を下しました。

 

(弁護士村松いづみ)