(最新判例:その他)福島からの自主避難に賠償金仮払い(京都地裁)

 

福井地裁の大飯原発訴訟判決の1日前の5月20日、福島の原発事故で福島県内から京都市内に自主避難し、東京電力に損害賠償を求めて京都地裁へ提訴した40代男性が「仮払いがないと生活を維持できない」として賠償金の仮払いを申し立てた仮処分決定で、京都地裁が東電に月額40万円の支払いを命じました(京都新聞2014年5月26日朝刊)。

 

原発事故賠償で裁判所が避難者への仮払いを命じる仮処分決定を出すのは全国初です。

 

東電は、文部科学省の原子力損害賠償審査会の指針で損害項目に就労不能損害が挙がっておらず「因果関係」なしと主張していました。

 

これに対し、決定では、「個別具体的な事情に応じて因果関係を認め得る」とし「自主避難の損害と事故の因果関係は事案ごとに判断すべき」と指摘しました。

その上で、申立男性が事故が原因で精神疾患になったとし、休業損害を認めました。

 

生活を維持するため、泣く泣く低い賠償額で我慢している被災者の方もたくさんおられることでしょう。

裁判所は、これら被災者の方の生活実態を十分見つめてほしいと強く思います。

 

(弁護士村松いづみ)